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演奏家として

 私は14歳の時にプロ奏者として自立することを志し、アマチュア奏者から転向して、 その道の指導者の皆様に師事して成人しました。 大学を卒業して20代の10年間は、プロ演奏家として公の場で仕事をし、生活が成り立つようになることと、 自身の芸術活動への欲求を満たすことの、双方の折り合い地点を探すことに苦労しました。 いずれにせよ、私の20代の10年は「演奏家」としての色彩が強い10年になりました。

 演奏家とは、世の中にすでにある音楽作品を演奏する職で、作曲家の方の代弁者になる役割でもあります。 音楽は生んだ者の感情や感覚を裸で焼きつけた、生のタイムカプセルのようなもので、 またクラシックの世界の有名な音楽作品を作られた作曲家の皆さんは、ほとんどが他界されていますので、 (また生まれ変わっていらっしゃることと思います)、時にその方の魂の霊媒をやるような役割でもあると私は感じています。

 一方、私のヴァイオリンを演奏することへの欲求は、自己表現の欲求一筋でした。 私はこの道を歩いてくる過程で、常に、自分のその時その時感じていた感情や感覚に、 近いものを焼きつけてある音楽に惹かれて、それを演奏して自分の言葉を重ねていました。 ただ、プロ奏者となってからは、ご依頼をいただいて演奏する機会において、ご依頼くださった先のお相手や場を心に考えて、 曲を選び演奏するということもしてきました。 自ずと私の演奏曲は、ヨーロッパから渡ってきた、ヴァイオリン愛奏曲集と呼ばれるようなものになってきました。 また、自分の小さな貯金のみが資金源である私は、大規模なコンサートができず、 J.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ」を演奏する機会も増えました。 ただ、この曲集の中の、パルティータ第2番終曲「シャコンヌ」に関しては、私個人にとって特別な曲ではありました。

過去のコンサート資料

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私の出発点となった【高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「日本の心と魂」】
2015年12月27日/栃木文化会館小ホールにて開催

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 コンサートシリーズ「日本の心と魂」について
 私のふるさとにして、悠久の時の水脈の上に有形無形の歴史を持つ、幽玄な国日本に生まれて、自然の中で生き感じたことや、 祖先の住む神の世界と繋がり感じたこと、また自分の魂の長い輪廻転生の道のりで、 記憶の海の地層の下に眠る、日本とふるさとの民族と共にある心など、 そういったものを音楽にして表に現し、ふるさとの皆様と分かち合えたならと始めたシリーズです。 既存の楽曲からは、神楽歌や民謡などをヴァイオリンとピアノにて演奏している特徴があります。
 私の自主主催リサイタルの出発点であり、幸江という名のヴァイオリンと共にある旅が続けられる限り、 期の熟した時に催したいと望んでいるものです。
 これまで過去2回、田中美里さん(ピアニスト)の協力をいただき実現してきました。


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【高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」】
2016年1月23日/西方音楽館木洩れ陽ホールにて開催

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 リサイタルシリーズ「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」について
 ヴァイオリン演奏家として、ヴァイオリンと共にあるクラシック音楽界の伝統的な音楽作品である、 ドイツの大音楽家ヨハン・セバスチャン・バッハの曲集「無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ」を演奏するシリーズです。 ソナタ、パルティータよりそれぞれ1曲ずつ抜粋して演奏するという形式をとってきました。 独奏ヴァイオリンの音楽作品として孤高の峰とされている作品です。
 中でもパルティータ第2番の終曲「シャコンヌ」は、私がこれまでの人生で最も入れ込んで演奏してきた作品で、 音楽に込められた作曲者の心と体験に通じるものを感じ、一体となり演奏してきました。 ひとつの人生を生きる、生き抜く、生かされるといった、命そのものに直結するものを私はこの作品に感じます。


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【高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「魂が動く」】
2017年2月11日/西村製材所ピノキオホールにて開催

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 リサイタルシリーズ「魂が動く」について
 ヨーロッパのクラシック音楽界からの、独奏ヴァイオリンの為の音楽作品「ヨハン・セバスチャン・バッハ/無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ」や、 「ウジェーヌ・イザイ/6つの無伴奏ヴァイオリンソナタ」、 また日本の江戸時代からの箏の脈筋にて、「八橋検校」「宮城道雄」らの音楽作品を集めて演奏するシリーズとしました。 全ての内容が、ヴァイオリンの4本の弦のみで表現するもので、私にとって困難なシリーズとなりました。 題名は、それぞれの音楽作品に対して私は魂が「動く」のを覚えるため、こういった題を冠しました。


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【高橋幸江ヴァイオリンコンサート「愛」】
2017年7月9日/西方音楽館木洩れ陽ホールにて開催

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 コンサート「愛」について
 自身の人生を旅する中で、心の中に湧き上がってくるものを、ヴァイオリンを手にコンサートの場で表現したいという気持ちの高まりは、 このコンサート「愛」を出発点としていると思います。 伊勢神宮へ参拝した帰路に、電車に揺られ陽光を浴びながら着想したもので、 当時人生の海は嵐に荒れた後の、深い静けさの中にあった私は、伊勢神宮に直結する祖先の神々の愛に触れ、 また私の父となり母となり兄となって支えてくれてきた方々の愛に触れ、愛に生かされて、 このような表現の形となりました。
 クラシック音楽の作品群の中から、私の心に深く重なった作品が見つかり自然と演奏したくなり、 クラシックのコンサートとなりました。
 篠崎のぞみさん(ピアニスト)にご協力をいただき、実現できる運びとなりました。


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【高橋幸江ヴァイオリンコンサート「希望」】
2018年10月13日/西方音楽館木洩れ陽ホールにて開催

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 コンサート「希望」について
 コンサート「愛」を期に、私は自身の心の旅をヴァイオリンと共にしたいという希望が強まってきました。 日々新しい朝を迎え、未知の人生の旅の道を歩きながら、様々に体験し、様々に感じる自然な心の内を、 そのままコンサートという形に繋げて表現したくなったのです。 コンサート「希望」は2018年を生きる当時の私の、心の中核に感じていたもので、 また、様々な方々に生かされ、自分でも命の一部を使ってこうしてヴァイオリンと芸術音楽に関わらせていただき、 コンサートの場をどのように生かしたなら、本当に意味があるだろうと考え、 お越し下さる皆様に希望を伝えることのできる内容ができたら、と思い、 これまでコンサートにご協力をいただいてきた篠崎のぞみさんからも賛同を得られ、 形になりました。
 闇と光が秘めたメッセージとなっており、絶望の闇と希望の光という対の世界を、 作品の心をお借りして表現しました。また、光は愛であり、愛があるからこそ生きる力となるというメッセージを込めました。


<自主主催コンサート一覧>
※時系列順

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「日本の心と魂」(2015.12.27)
田中美里さん(ピアニスト)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」第1回(2016.1.23)

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」第2回(2016.2.7)

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」第3回(2016.1.23)

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アイヌのおはなしコンサート(2016.2.28)

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「春の宴」(2016.3.6)
田中美里さん(ピアニスト)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」第4回(2016.3.13)

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2人の芸術家によるデュオコンサート(2016.3.27)
石崎綾佳さん(フルーティスト)との共演

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2人の芸術家によるデュオコンサート(2016.4.16)
横田智子さん(ヴァイオリニスト)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンコンサート「バロック音楽の世界」(2016.7.30)
金井優子さん(ピアニスト)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」第5回(2016.10.16)
篠崎のぞみさん(ピアニスト)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」第6回(2016.11.5)

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高橋幸江コンサートシリーズ「日本の心と魂」第2回
田中美里さん(ピアニスト)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「魂が動く」第1回(2017.2.11)

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「魂が動く」第2回(2017.2.25)

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子どもたちに伝える日本の神話と音楽(2017.3.12)

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「魂が動く」第3回(2017.4.9)

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「魂が動く」第4回(2017.4.22)

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高橋幸江ヴァイオリンコンサート「愛」(2017.7.9)
篠崎のぞみさん(ピアニスト)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンリサイタル「J.S.バッハ 大作“無伴奏ヴァイオリンの為のソナタとパルティータ”を弾く」第7回(2017.11.18)

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“ヴァイオリン”4本の弦で紡ぐ魂の芸術(2017.11.23)

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箏とヴァイオリンの音楽会〜音の色、玉椿の如し〜
馬場千年さん【芸名 千井寿さん】(箏奏者)との共演

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高橋幸江ヴァイオリンコンサート「希望」(2018.10.13)
篠崎のぞみさん(ピアニスト)との共演

特記する演奏活動

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母校の小学校での80周年記念事業としてお迎えいただいて

 私は子どもたちに夢を与えて下さいというように言われることがあります。 私は子どもの時からヴァイオリンと芸術の道をさらに深く歩いていきたいという気持ちが強く、 子どもの頃の夢を今叶えている状況になります。 その道は険しく、通ってきた自分としては、私と同じような道は望んで通る人はいないだろうと思っています。 自由な芸術がただ自由に学べる、深められる道ではなかったからです。 それは生活を立てて行くという道であり、芸術という世界は衣食住における必需品ではないし、 人間の欲望を満たすことのできるあらゆる娯楽がもつ、人間を煽る大きな力も持ちません。 お金に繋げることが難しい世界なのです。 だからこそ、この道は厳しい道のりでした。 それでも、自分が望む生き方に通じる道に至ろうとすると、歩かざるを得ない茨の道だったので、 私は二本の脚で土を踏み土を踏む力になりました。 私のそういう面が、「子どもたちに夢を」というお声をかけていただくところに繋がっているのだろうか、と自分では考えていました。
 子どもたちに演奏する時には、いつも舞曲を入れます。 血の湧き立つ、民族の根に繋がる踊りです。 子どもたちは楽しめ、私も演奏するのが楽しいひと時です。

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